河川区域野生動物調査を進めています

©copyright Kai Kemono Syachu, 2025

甲斐けもの社中では、自主調査研究の一環として河川区域内における野生動物調査を10年前から継続してきました。当初はセンサーカメラを設置し、シカやイノシシが河川区域に侵入してくる状況を把握することから始まりました。その後、調査手法を拡充し、現在では熱赤外線カメラを搭載したドローンを用いた個体数調査を行うことで、より広範囲かつ正確な把握が可能となっています。

近年は、こうした知見や技術を活かし、県内外10を超える自治体や民間企業からの依頼調査にも対応しています。依頼件数は年々増加しており、地域ごとに異なる課題に合わせた調査と分析を行うことが求められています。単なる映像の記録や個体数の推定にとどまらず、被害の背景を明らかにし、具体的な対策につなげることが大きな役割となっています。

甲斐けもの社中の強みは、野生動物対策の専門会社として、調査から原因解明、対策手法の立案までを一貫して行える点にあります。ドローン調査やセンサーカメラの活用に加え、高度なGIS(地理情報システム)による分析を組み合わせ、周辺の土地利用や地形、植生といった多様な要素を総合的に検討します。これにより、単なる「数の把握」ではなく、なぜそこに動物が集まるのか、その背景を踏まえた実効性ある提案につなげています。こうした取り組みは農林水産省の令和3年度研修資料事例集でも紹介されています。

河川区域における野生動物調査は、今後さらに重要性を増していきます。近年は野生動物の生息域が人里に近づいており、河川区域は彼らにとって人里の中心部にアクセスする安全な最短経路となっています。境界領域としての河川区域を的確に把握し対策を講じることは、農業や地域社会を守るために欠かせない取り組みであり、甲斐けもの社中はその実践を今後も積み重ねていきます。