地域における協力型わな管理(けものQR報告システム)について
今年度もアライグマ対応でわなの設置を行っています。
わなの管理で、どうしても負担がかかるのが、「見回り」です。
ここで考えてみましょう、昨今のIoTわなでは、わなの開閉状況の通知も可能で、確かに便利です。事業者としては、一元管理できて便利ですよね。
実は、鳥獣害においては、地域の主体性も大事です。最新のIoTで「見回り不要!」とあれば、わなのこと、しいては被害の原因についてどうしても意識が下がってしまいます。そうすると、「まぁ、行政がやってくれるし・・・」という、自分事・地域事から外れていき、自衛する力すら失われてしまいます。
便利な反面、それに頼ることで、意識が向かなくなるというのは、いろいろな局面でありますよね。(携帯電話に電話帳があるから電話番号を覚えなくなったこととか)
鳥獣害の発生原因で、現地を見ていて感じるのは、どうしても集落内に誘引物や生息環境を下支えする環境があることです。それは外部の力ではどうしようもなく、地域の自衛力、しいては地域で考える力が必要不可欠です。考えるきっかけや仕組みが、中間支援に求められています。
捕獲の現場にセンサーカメラを置いてみていると、動物だけではなく、地域の方もよく散歩をされています。そして、皆様スマートフォンを持ち歩いており、きれいな花や景色も撮られる方もいらっしゃいます。
そこで、甲斐けもの社中では、ちょっと工夫した方法で、地域の協力をできるわな管理方法を運用しています。

甲斐けもの社中が関わるわなには、設置標識に案内とQRコードをつけています。それを読み込むと、わなの状況報告についてのページに飛び、誰でも簡単な選択肢でわなの状況を報告できるようになっています。
わな免許を持っていなくても、わなに触れなくても、時には通りかかった地域の外の方も、わな管理に関われる仕組みです。
また、このQRを読み込むことで、参加意識もでき、鳥獣害の発生理解につながります。
そして何より、わなの運用を行っている行政にとっては、ウェブページを確認することで、捕獲があったわなを確認でき、現場に行く予定を組むことができます。
IoTにより便利にするのは大事ですが、その使いどころで、意識的に多少アナログな部分を残しつつ、それを関わりのきっかけに使うことは重要です。
この「けものQR報告システム」は内容は県の山梨県農政部農業技術課「鳥獣被害防止総合対策事業費補助金」の活用事例でもご紹介があるので、ご参照ください。
また、試してみたい自治体のご担当者の方がいらっしゃれば、是非ともお声がけください。

