けものの市街地大量出没、喉元過ぎれば・・・?
確か、10年ぐらい前もあった、大量出没。連日、どんぐりの不作だなんだで、テレビでも扱われていたことを思い出します。
問題なのは、それっきりということ。
じゃあ、次そうなった場合にどうするか、なかなかそこまで議論が進むことなく、今回の事案を迎えています。
こういう市街地出没・大量出没は、また次も必ず起こります。
時期は分かりません、来年かもしれないし、5年後かもしれません。だけど、来ます。
温暖化、気候変動によって作物の変化が起こっています。白く濁りやすくなったお米、北海道で作りやすくなったサツマイモ、SFTSリスクのあるダニについては年々東日本にも広がり、そして日本全土に広がりつつあります。
このような明らかな気候変動、そして高齢化・人口減少、鳥獣にとっては生きていく中で人間と干渉せざるをえない環境が着々と進んでいるのは事実です。
では、私たちは、それに対して、どのように備えているでしょうか。
被害対策でよく挙げられるのは「防除」「追払い」「捕獲」があります。
しかし、これは「近くにいる・出てきた」時の対応です。
そもそも来る要因を見直すことも必要です。
この時期であれば、取り切れない柿の実や柚子の実、道路に栗が散らばっていませんか?
まず、それらを無くすようにすることで、上の3つの効果がやっと出るようなものです。
以前の記事の、「依存」で書いたように、そうさせてしまう環境を見直すことが重要です。

次に、出た時の備えです。
現場で慌てふためいても、事態が悪化するだけです。特に、司令塔がどこか、適切に判断できているかが事態を収拾するカギです。
こちらは「市街地出没」の方で書きましたが、その体制を作ることが重要です。
関係者が、そのような状態を想定し、動く段取りを決める、いわば緊急対応ガイドラインです。
これまで、ガイドライン作成に従事させていただいた経験からしても、作成しているところには、一定の「安心」が生まれました。
別に出てこないようにする安心ではありません。出た時に「やることがわかる」安心感、そこからの「適切な判断ができる余裕」が生まれるのです。
今回の大量出没が、猟期も入ることで自然収束し、喉元過ぎて、新しいニュースに押し流されて、忘却されないことを祈るばかりです。
まだまだ、できることはあります。
今年度の総合対策事業で、対応ガイドラインの策定や見直し、しいてはその演習をしてみるのもいいと思います。

