空間・空撮の活用
近年、鳥獣被害対策でのUAV(通称:無人航空機、ドローン)の活用は大変進みつつあります。
弊社でも、2014年より活用を開始し(当時はPhantom2でした)、最近では捕獲にも役立てています。
(山梨大学)熱赤外線カメラ搭載小型 UAV 支援によるニホンジカ捕獲に国内で初めて成功
ドローンを使う何より最大のメリットは「俯瞰」です。
例えば、こちらの画像をご覧ください。

見えますでしょうか(もしくは、見るんじゃない、感じろ・・・とでも言いましょうか笑)
細い筋のようなものが藪の中にありますね。これらはシカのけもの道です。
地上から見ると草むらですが、俯瞰することによって「動線」が把握できます。
このけもの道も利用頻度によって太さが変わります。血管のような例えや町道、県道、国道みたいな例えがあります。
利用頻度の多いところにわなを仕掛けるなどの活用もできます。
さて、空撮の今後の動きとしては、撮ったデータ活用でしょうか。
機材は普及し、もはや誰でも簡単に手に取ることができ、撮影も簡単です。
熱赤外線カメラを載せて個体数の確認もできます。
ただ、それを活かすも殺すも、撮ったデータをどう活用するかです。
一例を挙げますと、この場所だと、対策を面的に考えるためにオルソ化地図を作ります。

SfM(Structure from Motion)という視差を利用した3次元データの作成方法です。
撮影環境を整えて枚数を撮影し、それをもとに作成します。
オルソ化し、大判地図化して皆さんで検討することで最新の土地利用の情報をもとに対策を練ることができます。
その際に解像度が高いこのような方法であれば、けもの道も把握しながら防除と捕獲が検討できます。
是非とも対策にご検討ください。